寒冷地向け業務用エアコン5社比較|暖房できる外気温と霜取り中の暖房
最終更新:(メーカー公式ページで確認)
寒冷地向けの業務用エアコンは、ダイキン「スゴ暖ZEAS」、三菱電機「ズバ暖スリム」、日立「寒さ知らず」、パナソニック「フル暖 XEPHY」、三菱重工「暖ガンハイパーインバータ」の5シリーズを各社が公式に掲載しています。5シリーズとも外気温−25℃まで暖房運転できると案内されており、違いが出るのは「霜取り中も暖房を続けられるか」「連続して暖房できる時間」「凍結対策が標準かオプションか」です。並びはメーカー名の順で、順位ではありません。
5シリーズの比較(公式ページの記載)
| シリーズ | 容量 | 暖房運転できる外気温 | 連続暖房・霜取り |
|---|---|---|---|
| ダイキン スゴ暖ZEAS | P80〜P160形 | −25℃(湿球) | 最大6時間(外気温−20℃) |
| 三菱電機 ズバ暖スリム | P80〜P160形 | −25℃ | Hシリーズ最大10時間(外気温−15℃)/DHシリーズは霜取り中も暖房(−10℃まで) |
| 日立 寒さ知らず | 80〜160型 | −25℃(湿球。室外吸込空気温度の範囲 −25〜15℃) | 最大約13時間(外気温度−15℃) |
| パナソニック フル暖 XEPHY | P56〜P160形(4方向カセットのセット) | −25℃ | 最長約13時間 |
| 三菱重工 暖ガンハイパーインバータ | P80〜P160形 | −25℃ | 3・4馬力は暖房と霜取りを同時に行う |
各社公式ページ(2026年11月1日確認)より。測定条件は各社で異なるため、数字どうしを単純に比べることはできません。条件は下の各シリーズの欄と出典で確認してください。
シリーズ別の特長
ダイキン スゴ暖ZEAS
容量:P80〜P160形
- •外気温−25℃でも運転(湿球温度において)
- •最大6時間の連続暖房運転(外気温−20℃・室温20℃、S-ラウンドフロー〈センシング〉タイプ室内機接続時。外気温や湿度が高いと霜が付きやすく、連続運転時間は短くなる)
- •立ち上がり5分で50℃、最高60℃の高温風を吹き出す(外気温2℃・室内温度20℃などの条件つき)
- •2015年省エネ基準値をクリア
- •寒冷地向けのマルチタイプとして「スゴ暖machiマルチ」も掲載
三菱電機 ズバ暖スリム(DHシリーズ・Hシリーズ)
容量:P80〜P160形(P160形はHシリーズのみ)
- •外気温−15℃まで定格暖房能力と同等(ピーク時)をキープ、外気温−25℃まで暖房運転に対応(DH・H共通)
- •DHシリーズ:熱交換器を上下半分ずつ交互に霜取りする「デュアルオンデフロスト回路」で、霜取り中も暖房が途切れない(外気温−10℃まで。24時間連続して暖房運転できることを確認)
- •Hシリーズ:最大10時間の連続暖房(外気温−15℃の同社試験室での最大運転時間)
- •暖房の設定温度の下限を17℃から10℃に広げ、終夜運転による底冷えを抑える(MAスマートリモコン使用時)
- •同じ空間の4台までを連携させ、同時に霜取りに入らないよう制御(スマートデフロスト)
日立 寒さ知らず
容量:80型〜160型
- •業界トップクラスの暖房能力(てんかせ4方向との組み合わせ、外気温度−15℃(湿球)時。2026年1月20日現在の日立表記)
- •着霜量検出機能で、除霜運転の間隔を最大約13時間まで延長(外気温度−15℃での最大連続運転時間)
- •着霜量に応じて「ホットガスバイパス除霜」と「逆サイクル除霜」を自動で切り替え、除霜中の吹出口付近の温度低下を抑える
- •運転開始後約1分30秒で40℃、約7分で50℃の温風(140型、外気温度2℃・室温10℃の場合)
- •暖房設定温度の下限を17℃から10℃に拡張(機能選択による設定が必要)
- •寒冷地対応オプションとして防雪フード・ドレンパンヒーター(ドレンパンヒーターは深形の防雪フード一式と併用)
パナソニック フル暖 XEPHY
容量:4方向天井カセット形とのセットはP56・P80・P112・P140・P160形
- •全機種が外気温−25℃まで暖房運転可能
- •暖房の連続運転時間は最長約13時間
- •室外ユニット底板の凍結防止ヒーターを全機種に標準搭載
- •底板のドレン排水穴を6個に増やし、除霜時の排水による凍結成長を抑える
三菱重工 暖ガンハイパーインバータ
容量:P80〜P160形(P80・P112形はR32冷媒、P140・P160形はR410A冷媒)
- •外気温−25℃まで暖房運転可能
- •3・4馬力に、暖房と霜取りを同時に行う「ノンストップ暖房」(ホットガスバイパス方式のデフロスト制御)を搭載
- •暖房10℃設定に対応し、室内の底冷えを抑える。あらかじめ部屋を暖めるウォームアップ運転も用意
- •室外ユニットはP80・P112形が高さ1,050mm・92kg、P140・P160形が高さ1,505mm・165kg
選ぶときに確認したいこと
- •霜取り中に暖房が止まると困るか(営業時間中に室温を下げたくない店舗など)。止めたくない場合は、霜取り中も暖房を続ける方式(三菱電機DHシリーズ、三菱重工 暖ガンの3・4馬力)を見積もりの候補に入れる
- •必要な容量が各シリーズの設定にあるか(寒冷地向けシリーズは、多くがP80形〜P160形の範囲)
- •防雪フードや凍結防止ヒーターが標準か、別売か
- •夜間に止めるか、低い設定温度で運転を続けるか(三菱電機・日立・三菱重工は暖房10℃設定に対応)
必要な能力(馬力)の目安は馬力選びガイド、メーカーごとの通常モデルとの違いはメーカー別のシリーズ一覧にまとめています。メーカーは本体価格を公表していないため、費用は業者の見積もりで確認してください。
よくある質問
Q.寒冷地向けの業務用エアコンは、外気温何℃まで暖房できますか?
A.今回比べた5社の寒冷地向けシリーズは、いずれも公式に外気温−25℃まで暖房運転できると案内しています(ダイキンと日立は湿球温度の表記)。定格の暖房能力を保てる温度は別で、三菱電機のズバ暖スリムは外気温−15℃まで定格暖房能力と同等(ピーク時)としています。
Q.霜取り(除霜)の間も暖房は止まりませんか?
A.通常のエアコンは霜取り中に暖房が止まります。三菱電機ズバ暖スリムDHシリーズ(外気温−10℃まで)と、三菱重工 暖ガンハイパーインバータの3・4馬力は、霜取り中も暖房を続ける仕組みを搭載しています。ほかのシリーズは、霜取りの回数を減らして連続暖房の時間を延ばす方式です。
Q.寒冷地では、室外機まわりで何を確認すればよいですか?
A.各社の公式ページでは、防雪フード、ドレンパンヒーター・凍結防止ヒーター(パナソニック フル暖 XEPHYは全機種標準、日立 寒さ知らずはオプション)が案内されています。積雪や排水の凍結は設置場所によって変わるため、業者の現地調査で必要なオプションを確認してください。
Q.東芝キヤリアの寒冷地向け機種は比較に入っていますか?
A.入っていません。東芝キヤリアの公式サイトは2026年11月1日の確認時点でメンテナンス中(表示できない状態)だったため、今日確認できた5社のみを掲載しています。
出典(メーカー公式ページ・2026年11月1日確認)
- ダイキン工業 寒冷地向けエアコン スゴ暖ZEAS(https://www.ac.daikin.co.jp/shopoffice/products/sugodanzeas)
- ダイキン工業 シリーズラインアップ(スゴ暖ZEASの容量)(https://www.ac.daikin.co.jp/shopoffice/products)
- 三菱電機 ズバ暖スリム(寒冷地用)DHシリーズ・Hシリーズ(https://www.mitsubishielectric.co.jp/ldm/slim/outdoorunit/zuba/)
- 日立 寒さ知らず 主な特長(https://www.hitachi-gls.co.jp/products/office/samusa/features.html)
- 日立 寒さ知らず(https://www.hitachi-gls.co.jp/products/office/samusa/)
- 日立 システム構成(使用温度範囲)(https://www.hitachi-gls.co.jp/products/office/outunit/system_01.html)
- パナソニック フル暖 XEPHY(寒冷地向け)(https://panasonic.co.jp/hvac-cc/biz/products/pac/outdoor-xephy-cold-region/)
- パナソニック セット品番 フル暖 XEPHY × 4方向天井カセット形(https://panasonic.co.jp/hvac-cc/biz/products/pac/set-number/in01_out03.html)
- 三菱重工 暖ガンハイパーインバータ(寒冷地向けタイプ)(https://www.mhi-mth.co.jp/business/air-conditioner-for-business/air-conditioner-for-office/dangan-hyper-inverter/)
仕様・機能は確認日時点のメーカー公式ページの記載です。価格はメーカーが公表していないため掲載していません。機種の仕様は変更されることがあるため、見積もり時に最新のカタログで確認してください。